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甲府ジュエリー産地バスツアー2014 (秋)レポート

素晴らしい秋晴れに恵まれた11月13日~14日、
甲府研磨産地見学バスツアーが開催されました。
今回ご参加くださったのはジュエリーデザイナーや、
自らブランドを立ち上げているクリエイターの方々など10名です。

【行程(1日目)】
山梨ジュエリーミュージアム
有限会社網倉天然石
昼食 うどんとだ
有限会社Glory Design
株式会社シミズ貴石
詫間宝石彫刻
貴石彫刻オオヨリ
交流会(フォーハーツカフェ)

【行程(2日目)】
水晶研磨体験
河野水晶美術
昼食 ほうとう小作
株式会社古屋
ワイナリー見学(ルミエール)

旅程を見ると盛りだくさんの超過密スケジュールのようですが、これが行ってみると本当にあっという間なのです。
原石と研磨石の宝庫、網倉天然石では、「この瑪瑙は着色ですか」「中の結晶は落ちないんですか」等々、石の疑問が次々飛び出します。
ここではルースがその場で変えるとあって、気分はかなりお買い物モード。選ぶ目も真剣です。

 

Glory Designは若いスタッフが生き生きと制作に取り組んでいるザ・モノ作りの会社。
自社でroomsにも出展されるブランドを立ち上げながら、
OEMでジュエリー制作も請け負っています。
さすがモノを作る者同士、社長の後藤晃一さんと参加者の間で
「これ、キャストのとき湯道どこに立ててるんですか?」「このカーブのところ全部に立てます」といったクリエイティブトークも弾みます。

シミズ貴石はテレビでも取材されて話題の「180面カット」を手摺りで仕上げる
宝石研磨のマエストロ。軽快なトークを繰り広げながらも清水さんの手は
研磨盤で水晶を摺り続け、見学が終わるころにはファセットカットが完成。
「これは夜の交流会でじゃんけん大会の景品にします!」「おおおー!(どよめき)」

詫間宝石彫刻貴石彫刻オオヨリは工房も直近、
詫間さんと大寄さんは幼馴染という間柄。どちらも父子2代で作業場に研磨台を並べ、
日々制作に励んでいらっしゃいます。
お父さんがどちらもイケメンでいらして、この父にしてこの息子あり。技術もルックスも
立派に受け継がれております。
夜の交流会の会場は、甲府のワインと食材を使った料理がおいしい「フォーハーツカフェ」。
日中、訪問した工房のみなさんと、参加者の間でより詳しい情報交換&食べて飲んで。
予告通り、シミズ貴石さんプレゼンツの手摺り水晶を賞品にしてのじゃんけん大会も。
熱気と興奮と笑顔で甲府の夜は更けていきました。

 

 

2日目、山梨ジュエリーミュージアムで水晶研磨体験からスタート。
貴石彫刻オオヨリの大寄智彦さんと、河野水晶美術の河野誠さんを講師に、
各自それぞれが手摺りで水晶にファセットをつけていきます。
四角にカットされた水晶の角にファセットを付けて磨きをかけるといったごく初歩的な
研磨なのですが、これがまあ難しいこと。真剣、集中の2時間です。

株式会社古屋はストーンカメオの専門会社。ドイツなどのカメオ職人さんと直接やりとりして、
オーダーメイドのカメオを制作しています。カメオの素晴らしい技術に心酔した藤田社長は、
ストーンカメオの技術を残すことにも意義を感じ、30年以上かけてカメオ作品を少しずつ集めてきました。
今回はその作品が一堂に見られるカメオミュージアムを訪問。
素材が柔らかいため比較的簡単に彫れるシェルカメオとは違って、
ストーンカメオは硬くて非常に彫りずらい瑪瑙を素材にしています。
雲から差し込む光や、霧の陰翳など、石に刻まれたとは思えない、まるで絵画のような表現力。
人間の手技の奥義を体感しました。

ツアーの最後は、ワイナリー「ルミエール」を見学し、試飲をおかわり。
日が沈みゆく高速をバスはひた走り、一路新宿へ。一泊二日ツアーは無事、幕を閉じました。

 
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