「アヒマディ博士と鑑賞するGSTVジェムミュージアム」開催レポート
記録的な酷暑の天王洲アイルにて「アヒマディ博士と鑑賞するGSTVジェムミュージアム」開催しました。
」
参加者19名、入口で集合受付をしてスタート。ミュージアムに直行か?と思いきや、博士が同じ建物内のラボもご案内くださり、宝石鑑別の機械をひとつひとつ説明くださいました。
「どのように鑑別が行われるのか」「何が分るのか」「どう判断するのか」など、機器が明らかにする宝石の背景に感嘆です。
GSTVジェムミュージアムは「日本の宝石学の父」と呼ばれる近山晶(ちかやまあきら)コレクションを博士自らが洗浄し整理陳列した施設です。(奥の写真が近山先生)
博士が学会で近山先生と出会い先生の講義に感銘を受け、日本で先生の元で学びたいと手紙を書いたこと、数カ月を経ていただいたお返事には「いま山梨県の宝石美術専門学校にいるから君を受け入れることができないけれど、京都大学で結晶を学ぶといいです、ただし日本語をマスターして来てください」とアドバイスをもらったこと、そこからが日本との繋がりのスタートだとお話しくださいました。
ジェムミュージアムは
「地球の奇跡」岩石メイン
「結晶の世界」結晶メイン
「宝石の教育」宝石メイン
の3つのコーナーに分かれています。
「宝石ができるためには5つの環境があります。1つは誰でも知ってるマグマです。2番目が堆積岩。そして3番目、マグマと堆積岩が接触すると「変成岩」になります。
たとえば堆積岩から出てきたもの。これは温泉水でできたブラックオパールですね」
「これが日本の岐阜県で出た蛍石ですね。綺麗なエメラルドのような美しい蛍石です」
「これは雲母の結晶です。うっすい一枚一枚がペラペラの雲母が結晶になったのがコレです」
「これは非常に珍しい、亀の化石。残念ながら石灰岩に亀が変わってしまったんですね。石英に替わるものが多いんですけど、石英にかわったのはこれ、アンモナイト」
岩石や結晶の実物を見ながらこうして博士の解説を聞くと、石に息が吹き込まれるよう。石が雄弁に自分の出自を語ってくるような感覚です。その分かり易いこと、面白いこと。
日本で採れる宝石もけっこうあるのですね。
「ここにあるサンプルは近山先生が全部、自分で行って集めてきました。60年代、今に比べたら飛行機に乗って出かけるというのはとんでもないこと。それを世界中の鉱山に自分で足を運んで、こういうサンプルを集めて買うというのも大変なことだったと思います。それでいま、こういうふうに皆さんの前に陳列されて見ることができますから。だから皆さん、ぜひ研究してください。このコレクションは私のものではない。宝石を研究するみんなで共有するものです!」
博士のメッセージに宝石学は面白い、伝えたいという情熱があふれていました。鑑賞会は予定をはるかに超えて2時間に!
「またじっくり見にきたい」
「まずここで実物を見てから宝石を見ることにします」
という声続出。宝石を研究する人、好きな人にとっては宝のような施設です。
GSTVジェムミュージアム
平日 12:00~14:00オープン(要予約・入場無料)
イベント詳細
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- アヒマディ博士と鑑賞するGSTVジェムミュージアム
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