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【セミナー採録】 梶原昭雄さん『迷える名工のジュエリー打ち明け話』(後編)

(レジメ)

これは形が変わっていくペンダント。真ん中の支点で開くように出来ている。
開いたときもパチンと開いて、閉じるときもパチンと閉じるんですが、2枚重ねているのでもう少し軽量化しないといけないなあというのと、開くときの必然性をデザインに取り入れるのがなかなか難しくて。
機能だけを優先するとデザインがついていかないんですね。

売れたことは売れたんですけど、まだまだやり方があったかなと。やるだけやって、やっているときは楽しみながらやっていたんですが。
他には開くと中からパッと宝石が出てくるとか、色んなことをやってきたんですが、いちばんシンプルなこのへんが商品になりました。
今は(チェーンの長さが)自由になるアジャスターがありますが、昔はないのでね、着ける位置が(個人によって)変わってしまう。もっと大きくて長いものをつくったんですが、極端につける人によって長さが変わってしまってね、そんなこともありました。

下のリングは、昔はリングペンダントみたいのがあったんですが、リングが直角に曲がってパチンときちっと、留まる。
上のマウントのほうもチェーンが腰から通るようになっていて、ペンダントにも使えるという。
だから、リングは真ん丸じゃおかしいかなということで、ちょっと変形させていますね。
返し方によってデザインがいろいろ変わっていくんですね。
上のほうは対称なものですから、どっちにひっくり返しても同じなんですが、こちらは尖がった部分を上にしたり下にしたり、指輪の空間の間隔もいろいろ変わってくるので、下のほうがやり方として面白かったですね。

(質問:細工もののジュエリーの面白さはどこにありますか?)
こういうふうに形がかわるものの楽しさがありますから、楽しい雰囲気でやっていかないと、しかめ面でやっていては面白くないですからね。大変でしたね、これつくるのは。
でも、一回こういうものをつくると、業者さんのほうからこれを使ってこういうのはできない?と言われて嬉しかったですけれども。

 
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