ネアンデルタール人の首飾り見つかる
2010.01.31
少し前の読売新聞の記事より。
スペイン南部の洞窟から、約5万年前の
ネアンデルタール人が身に着けていた首飾りが見つかったというもの。
ホタテ貝などに鉱物の顔料を塗ったあとが見られて、紐を通すための穴も開いているそうです。
で、この発見の何がスゴイのかというと、
ネアンデルタール人は現生人類(ホモ・サピエンス)とは別種で
知的能力が低いためにホモ・サピエンスに生存競争で敗れたというのが
有力説だったけれども、
「ネアンデルタール人も装飾品を理解する
知的能力をちゃんと持っていたという証明ではないか!」
と推測できるから。
わたしが以前、『ジュエリーの基本ブック』という書籍を執筆した時に
ジュエリーの最古を調べたところ、
「イスラエルの遺跡から発掘された
10万年前のホモ・サピエンスが作った
巻き貝のビーズ」という説がありました。
ホモ・サピエンスとネアンデルタール人
どちらも生きることだけで精一杯な時代に
貝殻ビーズのシンプルな首飾りとはいえ
傍らにジュエリーがあったという事実。
人間とジュエリーとのプリミティブな関係性が
感じられて感慨深いです。