2017年7月「甲府研磨産地見学バスツアー」レポートvol2
2日目はジュエリーミュージアムで水晶研磨体験からスタート。
立方体にカットされた水晶の原石を研磨盤で磨き、
ファセットをつけ、ぴかぴかに磨き上げます。
講師は貴石彫刻オオヨリの大寄智彦さんと、
河野水晶美術の河野誠さん。
立方体の水晶にマジックでファセットをつける目安の線を入れたら、
研磨スタートです!
回転する研磨盤に石を押し付け、面を磨いていきます。
それにしても前日、職人さんたちがやすやすとされていた研磨がこんなに難しいとは。
ファセットがゆがんだり、面がナナメになったり。
大寄先生、河野先生にヘルプいただきながら、
2時間半で全員が研磨を終えました。
磨く前の曇りガラスのような状態の水晶も味のあるものですが、
磨き終わった後のキラリとした透明な輝きはやはり格別。
それが自分で磨き上げたとなると!一同感激もひとしおです。
昼食はつめたいほうとう「おざら」。
刻んだお揚げとネギが浮いた甘じょっぱいお汁につけるざるそば方式。
麺が幅広でしこしこです。
お腹がふくれた後は、先ほど研磨体験の指導もしてくださった
河野さんの工房、河野水晶美術へ。
お父さんの道一さんは現代の名工。サロンに置かれた作品の美しさに、一同どよめきが起こります。
道一さんは石を見ながら、その石の景色に合わせて
どんなものを作るかを考えるのが大好きだそう。
むかし「遊びでつくった」という石の指輪も斬新で素敵です。
そしてツアー最後の訪問先、依田貴石へ。
「何十年も変わっていない」という工房はイスではなく板間に座る式の研磨台。
この道50年になる依田和夫さんいわく「昔っからこれだから。一番やりやすい」
「これね、ルチル。綺麗でしょう」
「こうして磨いていくとね、最後はこうなるんだわ」
などなど、言葉の端々に石への、研磨への愛情がうかがえます。
最後は参加者へお土産もくださって、一同さらに大ヨロコビです!
これにて1泊2日の工房訪問先は終了。
帰路途中、フジッコワイナリーでワインテイスティング体験。
暑い中、冷えた白ワインの美味しかったこと!
18:00、新宿西口にバスは無事到着し、ツアー終了。
山梨のジュエリー産業と甲府の魅力を満喫した2日間でした。
参加者間にもコラボレーションのアイデアがいろいろと芽生えた様子、
今後の展開が楽しみです。